1月18日に健和会めぶきホールにて、うえだ下田部病院 整形外科の石田医師がネパール・タバン村で行っている医療活動の報告会が開催され、多くの皆さんが参加されました。
今回は石田医師の体調とスケジュール上の都合もあり、患者会の皆さんを中心に小規模での報告会となり、職員・健康を守る会の会員の方を中心に配布している石田医師の活動報告「ジャルジャラだより」の最新号に沿って、報告が行われました。
健和会めぶきホールで開催されました
今回の活動報告で印象に残ったものの一つは、4年の歳月を経て完成間近になっているタバン村の新病院についての話で、もう一つはタバン村における医療活動の後継者についてでした。
今後のタバン村やネパールの周辺地域での医療に関する課題は、大きくこれらのハード面、ソフト面にかかる課題にあるという話を聞きました。
ネパール政府は新憲法で「平等な医療アクセス」を謳っており、タバン村での新病院建設は、その一環となります。
石田医師が構想する新病院は、「伝統医学+西洋医学+ジャングル医学」を融合した『へき地モデル病院』です。
その中に、
①救急産科・新生児ケアセンター ②結核センター ③リハビリセンター ④アーユルベーダ・伝統医療交流センター ⑤外傷センター ⑥超音波エコーセンター
という、へき地において必要とされる機能を整備する予定とのことでした。
タバン村での現状を説明する石田先生
医療活動の後継者に関しては、医師のシラさんを中心にコメディカルのスタッフを育てつつあります。
今回の報告では、身分制度やその価値観が残るネパールにおいて患者対応をめぐる問題が生じ、その中で「平等で差別のない医療」とはどのようなものかを実践的に指導していることが報告されました。
報告会のあと、円座になっての質疑応答
報告会の終了後は座談会に移り、石田医師へのざっくばらんな質疑応答が行われました。
そこではネパールにおける貧富による格差の問題や、原子力発電所を必要としない再生可能エネルギーによる電力供給事情についての話や、飲料水はどうなっているかなど多岐にわたるテーマであっという間に予定の時間が過ぎました。
最後に、石田医師からは「うえだ下田部病院の理念をタバン村での医療に継承・発展させていきたい」との思いが述べられ、報告会が終了しました。
次回帰国予定の10月には、より多くの皆さんに参加していただけるよう報告会の準備を行っていくことを計画しています。
【法人社内報「健和会通信」より転載し、一部を加筆しています】
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